MOCHIDA HEALTHCARE ONLINE 敏感肌にやさしい暮らし SIMPLE+ インタビュー特別号 2022.11 JUL. 特集 こどもの肌のおはなし。
 

お子さんの肌を守るために。
0歳から10歳までのスキンケアが
この先の健やかな肌をつくります。

 
 

柔らかく、みずみずしい。赤ちゃんの肌は、このように例えられることが多いですが、実はとてもデリケートで乾燥しやすい。今回は、皮膚科医の佐々木りか子先生に0歳児からのスキンケアの大切さについてお話をうかがいました。

 
 
INTERVIEW 医療社団法人  梨仁会 梨の花ひふ科 院長 佐々木 りか子先生
 
 

医学博士。専門は小児アトピー性皮膚炎、小児の円形脱毛症、あざのレーザー治療。国立小児病院皮膚科医長、国立成育医療センター皮膚科医長を経て、2008年より現職。

 
 
 
 
01
 

肌育に必要な
0歳から10歳までのスキンケア

 

ーー  赤ちゃんに保湿が必要な理由は?

 

赤ちゃんの肌は「うるおって、もちもちしている」というイメージがありますよね。皮膚の内側の水分量が多いため見た目ではよくわからないのですが、皮膚の表面はとても乾燥しています。生後2か月を過ぎると赤ちゃんの皮脂分泌は急激に減り、皮脂膜によるカバー力が少なくなるため、皮膚表面の水分はどんどん蒸発していきます。

 

私たちの皮膚には、水分の蒸散を防いだり、ダニやハウスダスト、花粉や食べ物などのアレルギー原因物質(アレルゲン)が侵入するのを防ぐバリア機能があります。乾燥はバリア機能を低下させる原因のひとつであり、バリア機能が低下すると、肌トラブルのリスクが高まります。赤ちゃんの肌を守り、健やかな肌を育てていくためには、十分な保湿ケアでバリア機能を強くしていくことが大切です。

 

ーー  乳児期を過ぎたら保湿は必要ないのでしょうか?

 

皮脂を増やす性ホルモン(テストステロン)の分泌は平均で10歳くらいから始まりますが、それまでは皮膚の表面が乾燥しやすい状態が続きます。こどもにスキンケアは必要ないという風潮もありましたが、健やかな肌を育てるためにも乳幼児期まではご両親がお手入れをしてあげて、ある程度の年齢になったらお子さん自身でお手入れをする習慣があるとその後の肌の健康が保たれやすくなります。

 
 
 

参照元:https://www.mamafy.jp/babyskin/
(外部サイトへ移動します)

 
 
 
 
02
 

守ってあげたい。肌への刺激

 

ーー  こどものデリケートな肌を守るために、まずは何を注意した方が良いでしょうか?

 

まずは硬い衣類を着せないこと。寝具なども刺激を与えないような柔らかい素材を選ぶことが大切だと思います。

 

かゆい湿疹をいつまでもほうっておいたり、長引かせたりすることは禁物です。赤ちゃんに湿疹ができたら、早めに治療しましょう。

 

乳児期のスキンケアの基本は洗浄と保湿です。保湿が大切な一番の理由は、赤ちゃんの肌から目に見えないサイズの微生物やアレルゲン物質(花粉や食べ物などのアレルギー原因物質)がからだに入ることを防ぐこと。イギリスの医師が2008年に発表した大規模な調査から、ピーナツ粒子がたくさん飛んでいる家のこどもほど、ピーナツアレルギーになりやすいということがわかり、これを裏付ける発表が世界で相次いでいます。

 

※参考文献:Early consumption of peanuts in infancy is associated with a low prevalence of peanut allergy

 

https://www.jacionline.org/action/showPdf?pii=S0091-6749%2808%2901698-9

 

(外部サイトへ移動します)

 
 
 
 

日本は卵アレルギーのこどもが多いのですが、卵の成分は微粒子の状態で空気中にたくさん飛んでいます。乾燥してバリア機能が低下している赤ちゃんの肌から、卵の微粒子が体内に入ると、からだがそれらを「異物」と認識して「抗体」をつくります。その結果、初めて卵を食べた時、異物からからだを守ろうとアレルギー反応を起こしてしまうのです。また、近年増加しているのは子供のナッツ類と大人のフルーツアレルギー。これは、なんと、花粉症に引き続いて起こることがわかって来ました。

 

バリア機能が整っている肌からは食品や花粉の微粒子が入りにくくなります。肌あれだけがアレルギーの原因とは言えませんが、アレルギー予防のひとつとして赤ちゃんの時から保湿ケアをすることは近年の常識になりつつあります。

 

ーー  食物アレルギー予防の考え方が変わってきているのですね。

 

パラダイムシフトが起きるくらい、考え方が変わってきていますね。かつては、幼いうちはなるべくアレルギーのもととなる食品を食べさせないという考え方が主流で、その結果、爆発的に食物アレルギーのこどもが増えました。そして、アレルギーのもととなる食品を全く食べずに過ごしてきたこどもたちが、小学校の給食で初めてその食品を食べてショック症状を起こすという事例などがみられるようになったのです。

 

皮膚や目・鼻から入るアレルゲン物質がアレルギーを作り出す一方で、腸管から吸収されたアレルゲン物質はだんだんに「慣れ」をつくっていきます。決して避けるばかりではなく、赤ちゃんのうちからいろいろな食品を食べて慣れさせていく方が、食物アレルギーにはなりにくいと言われています。

 

残念ながら日本は住居面積が狭く、家の中に飛んでいる食物やアレルゲン物質が多い国です。小さい赤ちゃんのうちから保湿ケアを始め肌バリアをしっかりと作ってあげることと、離乳食をむやみに怖がって遅らせることはせず、色々な食品を与えて腸から慣れさせることが大切です。

 
 
column 赤ちゃんのスキンケアの基本 肌を清潔にする
 

汗、うんち、おしっこ、細菌、ウイルス…。
肌バリアを強くするためには、
一日過ごした赤ちゃんの汚れを
やさしく落としてあげることも大切です。

 
沐浴剤を使う
 
 

入浴に慣れていない新米ママとパパに。石鹸いらずで、簡単に沐浴ができます。

 
 
ボディソープを使った入浴
 
 

皮脂が少なく皮膚が薄い赤ちゃんの肌には低刺激性の洗浄料がおすすめ。泡でやさしく洗ってあげましょう。

 
 
 
 
03
 

肌を守り、育てる保湿ケア

 

ーー  健やかな肌を育てるための保湿ケアのポイントについて、佐々木先生に教えていただきました。

 
1.朝の保湿ケアが大切です
 

夜の保湿ケアだけでなく、必ず行っていただきたいのが朝の保湿ケアです。

 

朝、一日のスタートとして、着替えのタイミングで頭皮からつま先まで全身に保湿剤を塗ってあげてください。夜に塗った保湿剤の効果は朝になるとゼロになってしまいます。赤ちゃんに比べて、幼児期のこどもの保湿ケアは大変ですが、朝の保湿ケアは患者さんにも強くアドバイスしています。

 
 
 
 

ーー  幼児の場合、日中の保湿ケアに保育園や幼稚園に保湿クリームを持たせた方がよいのでしょうか?

 

本来は持たせた方が良いのですが、先生方がお忙しく特定のこどもに対応できない場合もありますので、施設に予めご相談されると良いと思います。

 
2.保湿剤は使いやすさ、塗りやすさを重視しましょう
 

習慣化するまでは、こまめに保湿ケアをするのは大変です。保湿するハードルを少しでも下げるために、使いやすさやこどもの好みにあったテクスチャーを選ぶことも、こまめな保湿には大切です。

 
 
テクスチャータイプ別 保湿剤の特徴
 
 
ローション(化粧水タイプ)
 

さっぱりした使い心地の保湿剤で夏のケアに向いています。頭皮のケアにおすすめです。

 
ミルクローション(乳液)
 

ローションより保湿力が高く通年使えます。
伸びが良いため、ケアがしやすいというメリットもあります。

 
クリームタイプ
 

しっかりした使い心地で、保護・保湿力が高いです。
通年使えます。

 
軟こうタイプ
 

4つのなかで一番保湿力が高く、こってりした使い心地で冬に向いている保湿剤です。

 
 
 
 
3.大人の手あれに注意!
 

意外と見落としがちなのが大人の手あれです。赤くて掻き壊した湿疹があったり、爪のささくれが化膿していたりすると、そこからこどもの肌に細菌が入ってしまいます。指や手に傷があるときは使い捨ての手袋をつけて、保湿ケアをしてあげてください。

 
 
 
03
 

最後に、知っておいてほしいこと

 

花粉、ほこり、ダニ、食べ物の微粒子…、そういったアレルギーのもととなる(可能性がある)ものを完全に排除することはできません。
「皮膚からアレルゲンが入ってくる」ということを知り、そのうえでこどもの肌を守ってあげることが大切です。こどもたちが肌を掻いている時は、からだからのサインと捉えて、やさしく保湿ケアをしてあげてください。

 
 
 
特集のポイント ・0歳から10歳までのこどもの肌は乾燥しやすい。・乾燥などであれた肌からアレルゲン物質がからだに侵入する。・夜だけでなく、朝の保湿ケアも重要。・保湿剤は使いやすく、こどもが好むテクスチャーを選ぶとお手入れを習慣化しやすくなる。
 
 
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敏感肌TIPS 肌の調子がいいと毎日HAPPY! 敏感肌とお酒 敏感肌の人はどんな効果を期待しているのでしょう?
 

『SIMPLE+』読者を対象に、お酒の楽しみ方やお酒に期待する効果について調査しました。肌に優しいお酒の飲み方についてもご紹介します。

 

※2022年7月持田ヘルスケア(株)アンケート調査(常に敏感肌である・たまに敏感肌と感じることがあると答えた人)n=623名

 
 
 
あなたがお酒に求めるものは何ですか?(複数回答/単位:人)
 
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あなたが知りたいお酒に関する情報はどれですか?(複数回答/単位:人)
 
図
 
 
肌のことを考えるなら、飲酒は就寝2時間前までが理想
 

「気分をリラックスする」「ストレスの緩和」など適度なお酒の摂取は心や人間関係に良い影響を与えます。ただし、お肌のことを考えたら、寝る直前までお酒を飲むのは禁物。寝る前の飲酒は睡眠の質が低下し、肌トラブルの原因となります。お肌のためには、ベッドに入る2時間前くらいで飲酒を切り上げるのが理想です。

 
入眠の妨げになる
 

お酒は利尿作用があるため、寝る直前まで飲酒すると就寝中にトイレに行きたくなることも。さらに血中アルコール濃度が下がると覚醒したり、一度目覚めると入眠できないこともあります。

 
肝臓が疲れると肌あれの原因に
 

アルコールは就寝中に肝臓で分解されます。アルコールを分解するには水が必要です。悪酔いや二日酔いは水不足が原因。肝臓が疲れていると肌あれの原因になりますので、お酒を飲むときは水を一緒に摂り、コップ1杯の水を飲んでから就寝しましょう。

 
 
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新生児期からのうるうる保湿。
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皮膚の乾燥を防ぐ。

 
 
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秋の旬野菜
 

旬は、味が濃厚

かぶ

かぶ
 

旬野菜は最高のごちそうです。

 

野菜にはそれぞれおいしい時季があり、
その時季に食べることで
体を整えてくれる力があります。
料理が苦手な人でも、旬野菜を使えば
色々手を加えることなくおいしい料理ができます。

 

『SIMPLE+』では、
毎月旬の野菜とおいしい食べ方をご紹介いたします。

 

今月の旬野菜は「かぶ」です。

 
 
 
 

かぶの旬の時期

9月〜11月

 

かぶの特徴

旬のかぶは味が濃厚で、皮がはり、甘味と淡い辛味がある。解体は葉、実、葉の付け根の3つに切り分ける。捨てがちな葉の付け根は一番うまみが詰まっているため、漬物や炒め物、味噌汁に入れるのがおすすめ。

 

選び方

1. 実がふっくらと丸く、肩が盛り上がっている。
2. 皮が白くなめらか。
3. 葉は淡い緑色で、葉脈が左右均等になっている。

 

おいしい食べ方

● 走りは皮付きのままで食べるのがおすすめ。皮は薄く、実はやわらかで、味はさわやか。歯切れが良いので漬物に向いている。
● 名残は皮が厚く、実がみっちりしてくる。風味が濃くて甘いため、蒸し物にするとおいしい。

 

※「走り」は出始めの食材や初物を食べること。「名残」は旬の時期が終わる頃に、最後にもう一度楽しむこと。

 
 
 
 

参考文献
『内田悟のやさい塾 旬野菜の調理技のすべて 保存版 秋冬』
著者:内田悟 発行:KADOKAWA/メディアファクトリー

 
 
 
今月の「お肌に効く」RECIPE
 
 
 

かぶの風味と甘みを堪能

かぶと油揚げの昆布味噌汁

 

胃もたれ、胸やけの改善や整腸作用がある「かぶ」。
かぶの豊富な栄養素をまるごと摂れる、
朝食におすすめのレシピ。
昆布やかつお節のうま味がきいた、
簡単で美味しい味噌汁です。

 
デザートスープ
 
 
 

[材料] - 2人分 -

かぶ(皮つき)の実・・・中2個
かぶの茎や葉・・・40g〜50g程
油揚げ・・・1/2枚
水・・・500mL
昆布茶・・・小さじ1
削りかつお節(細かい削り節)・・・2g〜5g(1袋で使用)
味噌・・・小さじ2〜お好みの量
とろろ昆布・・・お好みの量

 

[作り方]

1. かぶの実は茎を切り落とし、洗って皮つきのまま放射状に6等分に切る。かぶの葉も洗って3cmの長さに切る。
* かぶの実に茎をつけて切る場合は、茎3cmをかぶの実につけて切り、放射状に切る。かぶの実についた茎の間に残っている土は竹串の先を使用して洗い流す。
2. 油揚げは半分に切り、5mm幅の短冊切りにする。
3. 鍋に水、かぶ、茎や葉、昆布茶、削りかつお節、油揚げを入れて火にかけ、沸騰したら蓋をして弱火で10分程、かぶがやわらかくなるまで煮る。
4. 3に味噌を少しずつ混ぜ、好みの味に調整する。
5. お椀に盛り、好みの量のとろろ昆布をのせる。

 

* 残ったかぶの茎と葉はカルシウムやビタミンC等の栄養があるため、捨てずに炒め物、和え物、漬物等に活用するとよい。

 
 
 
 
料理家プロフィール
 

料理教室サロン ド ルージュ主宰
かわごえ 直子

 

栄養士、日本ソムリエ協会認定ソムリエ、利き酒師、食品衛生責任者。企業のメニュー開発や商品監修、外部講師、講演会、TVやラジオ出演、コラム、出版等、その活動は多岐にわたる。

 
 
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