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フェイスラインのたるみや
深くなったほうれい線。
それは「落ち舌」が原因かもしれません
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ーー 歯科医師である末光先生が日々診察をされているなかで、コロナ禍以降、女性の口内のトラブルで変化を感じていることはありますか?
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頬の内側を噛んでしまって血豆ができている人が増えています。その原因は、頬のたるみ。頬がたるんでくると顔の肉が内側に入ってきて、頬の肉が歯にあたりやすくなるのです。なかには、頬の内側に歯形がついている人もいらっしゃいます。
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顔がむくんでいる人も多いと思います。ホワイトニングの施術をする時、お口の間にアングルワイダーという器具を挟むのですが、施術後に器具の跡がつきやすい人が増えました。舌がむくんでいる人もいますね。舌がむくんでいると、舌の裏に歯があたってギザギザ葉っぱのような縁取りができます。
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マスク生活で会話が減り、顔や口周りの筋肉を使わなくなったことで、顔がむくんだりたるんだりする人が増えているのではないかと思っています。
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もうひとつの要因として考えられるのが、舌の筋肉が衰えたことで起こる「落ち舌」です。落ち舌になると、口の周りの筋肉や顔全体の表情筋が衰え、目がたれ、口角が下がり、ほうれい線が深くなり、フケ顔が加速してしまいます。
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ーー 「落ち舌」とは?
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マスクでおおわれていた部分、顔の下半分を美しく引きあがった状態に保つことができるか、できないかは舌のポジションで決まります。
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今、ご自身の舌の位置はどこにありますか?
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● 舌が下あごの歯列の裏にだらんと落ちている。
● 舌の裏に歯形が付きやすい。
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舌がこのような状態になっている人は「落ち舌」です。 本来、自然に口を閉じた時、舌が上あごにぺったりとついている。これが理想的な舌のポジションです。
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コロナをきっかけにLINEやSNSなど、オンラインでのコミュニケーションが当たり前となり、直接会って話をしたり、電話で会話をすることが少なくなりました。舌は筋肉の塊ですから、使わなければ筋力が衰え、だらんと下がってしまいます。突然話しかけられて返答しようとすると舌を噛んでしまう、言葉をうまく発することができずに咳払いしてから会話を始める、会話をする時に言葉につまるようになった…。「最近、会話がしにくいな」と感じている人は、「落ち舌」になっているかもしれません。
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「落ち舌」になるもう一つの原因が、口呼吸です。
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マスクの下で口が「ぽかん」と開いたままで過ごしていませんか?マスクをしていると、鼻呼吸がしづらくなり口呼吸になりがちです。口呼吸の人は、舌が正しい位置(上あごにつけた状態)にあると呼吸がしにくくなるため、舌を下げて呼吸をするようになります。それがクセになると、次第に舌の筋肉が衰えていき、「落ち舌」になっていきます。
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口呼吸になると口が常に開いたままの状態になりますので、口の周りの筋肉「口輪筋」が衰え、それにつられて表情筋も衰えます。マスクで隠れている顔の下半分がたるみ、血行も悪くなるのでむくみが出やすくハリがなくなっていく、という負のスパイラルに陥ってしまうのです。
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