MOCHIDA HEALTHCARE ONLINE 敏感肌にやさしい暮らし SIMPLE+ インタビュー特別号 2024.12 DEC. 特集 肌が整う、お掃除。
 

すこやかな肌を保つために
抑えておきたい掃除のコツ。
知っておくと、年末の大掃除への
心の負担が軽くなります。

 
 
 
 

掃除方法の間違いが、肌あれの原因に?!

 

アトピー性皮膚炎や赤み、かゆみなどの肌トラブルの原因のひとつにハウスダストによるアレルギー反応があります。予防には肌のバリア機能を高めてアレルゲンの侵入を防ぐ保湿ケアが必要ですが、「正しい掃除方法で室内のアレルゲンを減らすことも大切」と、松本忠男さんはおっしゃいます。松本さんは、国内外の医療現場で「病気にならない掃除方法」のノウハウを提供している掃除のエキスパート。今回は松本さんに医療現場で体得した、肌が整う掃除のコツについて教えていただきました。

 
 
INTERVIEW 株式会社プラナ 代表取締役 松本 忠男さん
 
 

東京ディズニーランド開園時の正社員、ダスキンヘルスケア株式会社を経て、亀田総合病院のグループ会社に転職し、清掃管理者として、現場のマネジメントや営業に従事。1997年、医療関連サービスのトータルマネジメントを事業目的として、株式会社プラナを設立。亀田総合病院では100人近く、横浜市立市民病院では約40人の清掃スタッフを指導・育成、これまで現場で育ててきた清掃スタッフの総数は700人以上。著書に『健康になりたければ家の掃除を変えなさい』(扶桑社)他がある。現在は亀田総合病院の環境整備課課長を兼務している。

 
 
 
 
01
 

部屋の汚れと肌あれの関係

 

―― 肌あれの原因となるアレルゲンは、どんなものがありますか?

 

肌あれの原因となるアレルゲンには、カビ、ダニ、ほこりなどがあります。カビやダニとほこりは別モノという認識が強いのですが、ほこりを顕微鏡で見てみると、カビやダニのふん、花粉、細菌などが混在しています。ほこりをエサにしてカビが増え、カビを栄養源にしてダニが増えますから、カビやダニを減らすためにはほこりを減らすことがとても重要です。

 

―― 肌あれ予防のためにも、ほこりを溜めないことが大切なのですね。

 

ほこりは繊維、人間の皮膚のかけら、フケ、カビ、細菌などの集合体です。平均サイズは80μm(マイクロメートル)で、本来私たちの目ではほとんど見えません。そう考えると、床などに溜まっている大きなほこりには、相当な量のアレルゲンが溜まっていると言えます。

 
 
 
02
 

年末の大掃除。
始める前に、知っておきたい大切なこと。

 

―― 肌あれ予防の観点から、年末の大掃除で抑えておくべきポイントは?

 

ほこりには「溜まりやすい場所」と「溜まりにくい場所」があります。大掃除をする前に、寝室、リビング、トイレなどで、どの箇所がたくさん汚れているかをじっくり観察してください。使い方の習慣や物の置き場所によって、汚れ具合が違うことがわかると思います。汚れが溜まりやすい場所がわかったら、来年からはその場所にほこりが溜まらないよう、拭き取る頻度を増やしていけば良いのです。1秒でも5秒でもいい。正しく拭くだけでアレルゲンを減らす効果はありますし、翌年の大掃除の時間を短縮できます。

 
 
 
03
 

肌が整う、お掃除のポイント

 
POINT 1 「壁」と「隅」を丁寧に掃除する
 

―― アレルゲンを効率的に減らす掃除方法は?

 

アレルゲンを減らすことが目的ならば、「壁」と「隅」の掃除が重要です。

 

ほこりは、人や物の動きによる気流の影響で「壁」と「部屋や廊下の隅」に溜まりやすい傾向があります。中央を掃除しなくても良いということではありませんが、壁や隅をしっかり掃除しておけば、部屋の中央や風通しの良い場所にほこりは溜まりにくいので、掃除がとてもラクになります。

 
POINT 2 ほこりを「舞い上げない」「残さない」「広げない」
 

―― 具体的な掃除の方法について教えてください。

 

ほこりを舞い上げるとアレルゲンを吸い込んでしまって、肌トラブルの原因になります。掃除の基本は「舞い上げない」「残さない」「広げない」の3つです。

 
 
 
 
ほこりを舞い上げない方法
 

壁や隅の掃除は乾拭きで行います。拭くスピードが速いほど、ほこりが舞い上がりやすくなるため、雑巾、ドライモップ、フローリングワイパー、掃除機はゆっくり動かしましょう。汗や皮脂で汚れた床にピタッと付いているほこりは、掃除機で吸ってもなかなか落ちません。吸引力の高い掃除機を使うよりもドライのフローリングワイパーでグーっと力を入れ、一方向に向かってゆっくり動かしながら汚れを拭き取っていきましょう。

 
ほこりを残さない、広げない方法
 

汚れを残さず、広げず、そして時短につながる拭き方が「一方向S字拭き」です。前後左右に動かすゴシゴシ拭きやグルグル拭きはNGです。拭き方を間違えると、汚れを広げてしまったり、重ね塗りしたりして、掃除をすればするほど汚れが積み重なっていきます。

 
ほこりを残さない、広げない方法
 
 
 
 

床掃除の順番も大切です。ほこりが少ない中央から掃除をして、最後に隅を掃除しましょう。時間がない時は、隅だけ掃除をしておけば効率的にアレルゲンの量を減らせます。

 

―― 壁掃除の頻度は? 高さはどのくらいまで拭いたらいいですか?

 

壁掃除は1週間に1回程度で良いと思います。ほこりは比較的重さがあり低い位置に付きやすいため、人が手で触れるくらいの高さ、150cmより下くらいの場所を拭けば、十分アレルゲンを減らせます。

 

消毒は「汚れを減らしてから」が基本です

 

冬場はインフルエンザなどに感染しやすく、消毒への意識が高まる時期ですから部屋の消毒をする機会が増えると思います。その場合、汚れを減らす前に消毒をするのは厳禁です。必ず、乾拭きをして見えないほこりや汚れを減らしてから消毒をしましょう。アルコール消毒液や除菌剤には、汚れを落とす効果がありません。アルコールは脂・油を溶かす特性があるため、汚れを減らす前にアルコールを使用すると、ほこり、細菌、ウイルスなどが脂・油に混ざりあって増えてしまい、消毒の効果が薄れてしまいます。

 
POINT 3 掃除道具の選び方
 

―― アレルゲンを減らすために、どんな掃除道具を使ったらいいですか?

 

壁や隅の掃除は乾拭きで行うのが基本ですから、布の雑巾やクロス、キッチンペーパーなど、拭けるものならどんな道具でも結構です。ただし、性能が良いものを選んだ方が効率が良いですし、掃除の頻度が少なくすみます。

 

繊維の太さと汚れの粒子は比例関係にありますので、布の雑巾やクロスを使う場合はできるだけ繊維が細いものを選んでください。ちなみに、綿は繊維が太く、目に見えないくらい小さなウイルスや細菌を拭き取るのには向いていません。

 

床用のフローリングワイパーを使う場合は、シート選びが大切です。効率よく掃除をしたいなら、細かな繊維が立体構造になっていて髪の毛やほこり、目に見えないミクロの汚れまでしっかり絡め取ることができるものを選びましょう。安価なシートはただの紙ということが多く、細かな汚れやほこりまでは取り切れない場合があります。

 

汚れが取れにくいものを使い続ければ、アレルゲンは溜まり続けていきます。掃除の頻度や時間を短縮したいのならば、価格が高くても性能が良い製品を選ぶことをおすすめします。

 
POINT 4 掃除に最適な時間
 

―― 掃除する時間もポイントなのでしょうか?

 

大きなほこりや汚れは、気づいた時にすぐ拭き取った方が良いですが、目に見えない小さなほこりを取る掃除は、ほこりが多い寝室以外は、朝一番に行うのがおすすめです。ほこりは人が歩くと舞い上がるため、日中や夜に掃除をしても無駄になってしまいます。寝静まって人が動かなくなれば重力で下に落ちてきますので、朝、できるだけ人が活動する前に静かに拭き取りましょう。

 
 
 
04
 

知っておきたい、花粉対策

 

―― 掃除で花粉症対策をする方法はありますか?

 

花粉の季節は、玄関のたたきをドライのフローリングワイパーで乾拭きします。ほうきは花粉を舞い上げて拡散させるため、花粉の時期の使用は控えた方が良いと思います。クローゼット周りや脱衣所もドライのフローリングワイパーで、ゆっくり床掃除をしましょう。

 
 
[松本さんからのアドバイス]一番大切なのは、寝室に花粉を持ち込まないことです
 
 

―― 花粉対策で必要なことは?

 

花粉を持ち込む場所として、一番リスクが高いのが寝室です。できるだけ寝室に花粉を持ち込まないようにすることが、花粉対策の基本。寝室はものすごい量のほこりとダニが集中する場所です。冬場は使う寝具の数が多くなり、起きたり運んだり畳んだりするたびに花粉やダニなどが混在したほこりが舞って部屋中に拡散します。

 

寝室に持ち込む花粉の量を、できるだけ減らすための方法をご紹介します。

 
1

玄関を開ける前にコート(上着)に付いた花粉を減らす

 

玄関のドアを開ける前に、コートをぬれたタオルで軽く押したたき、付着している花粉をできるだけ減らします。コートは室内に持ち込まず、玄関にかけておきましょう。

 
玄関前で花粉を貼り付けてとる ウェットティッシュやぬれたハンカチ
 
2

浴室で着替える

 

外出前に脱衣所に着替えを用意しておいて、帰宅したら濡れていない浴室の中で着替えます。浴室なら、花粉が舞ったとしてもシャワーで洗い流せます。

 
3

寝室へ

 

付着している花粉をゼロにすることはできませんが、ここまでの過程で寝室に入れる花粉の量はかなり抑えられます。

 
帰宅後すぐにトイレに行くのは控えましょう
 

トイレは狭い空間な上に、ほこりが多い場所です。トイレットペーパーは紙の繊維ですし、衣類を着脱する時の摩擦でほこりが出ます。ほこりが出やすい場所に花粉を入れてしまうと、人が出入りするたびに花粉が舞い続けてしまいます。

 
 
 
 
05
 

お掃除の方法を見直して
アレルゲンからお肌を守りましょう

 

―― がんばって家全体を掃除しなくても、家はきれいになるし、肌トラブルを予防することはできるのですね。

 

掃除は100点である必要はありません。ほこりが出やすいところをこまめに掃除する方が、漠然と部屋全体を掃除するより良い状態を保てますし、家の中が良い状態であれば肌だけでなくからだも整っていきます。目で見えないサイズのアレルゲンを完全に取り除くのは不可能ですから、「減らす」という意識で掃除をしてください。そうすれば、掃除へのプレッシャーは少なくなると思います。

 
 
 
特集のポイント アレルゲンを減らすには、壁と隅の掃除が大切! 正しい拭き掃除の方法は「一方向S字拭き」 掃除道具は、細かいほこりを絡め取れるものを選ぶ ・花粉対策の重要ポイントは「寝室に花粉を持ち込まない」こと ・掃除は100点満点でなくていい。アレルゲンを「減らす」ことを意識する
 
 
 
敏感肌TIPS 肌の調子がいいと毎日HAPPY! 敏感肌と唇・口周りの乾燥
 

『SIMPLE+』の読者の皆さんに、
「肌の乾燥」について聞きました。
全身のなかで、一番気になる部位について、
おすすめのお手入れ方法もご紹介いたします。

 

※2024年10月持田ヘルスケア(株)アンケート調査(常に敏感肌である・たまに敏感肌と感じることがあると答えた人)n=273名

 
 
Q1 肌の乾燥に悩むことがありますか?(単数回答)
 
図
 
Q2 Q1で「ある」と回答の方にお聞きします。気になる箇所はどこですか?(複数回答可/単位:人)
 
図
 
 
唇の乾燥の原因は、「舐めすぎ」「紫外線」「生活習慣」など
 

唇は、皮脂腺や汗腺がないためバリア機能がなく、乾燥しやすいうえに紫外線などの外的刺激を受けやすい箇所です。乾燥した時はリップクリームなどでの保湿ケアが必要ですが、こまめにお手入れしても、カサつきが改善しない場合は食べ物によるかぶれやタバコが刺激になっている可能性もあります。

 
 
Q3 乾燥肌の具体的な症状を教えてください。(複数回答可/単位:人)
 
図
 
 
カサつきだけでなく、赤みや痛みを伴う場合は刺激が原因かも?!
 

唇や口周りの皮膚がカサつくだけでなく、赤みやヒリヒリなどの炎症を起こしている場合は、口紅やリップクリーム、歯磨き粉など唇に触れるものが合っていない、または矯正器具があたっているなどの原因も考えられます。リップクリームや保湿ケアで改善しない場合は、専門医に相談されることをおすすめします。

 
 
今月のおすすめ商品
 

エイジングにより乾燥・敏感に傾いた肌に
うるおいで満たし弾むようなハリ感を

 

コラージュ
ビーケーエイジシリーズ

 
[通販専売品][医薬部外品]
 
コラージュ ビーケーエイジシリーズ

薬用保湿化粧水 120mL(とてもしっとり・しっとり)

 

薬用保湿乳液 80mL
薬用保湿クリーム 30g

 
お肌のうるおい不足や乾燥による小ジワなどが気になる方におすすめ!
 
シリーズの詳細はこちら
 
 
年中行事と福を呼ぶ食事
 

柚子湯でからだを清める

冬至とゆず

 
 
ゆず
 
 

先人たちは、自然の神様に
健康や幸せを願い、感謝の意を表して
さまざまな行事を行ってきました。

行事の日には旬の物を食べる「行事食」。
「行事食」は季節感を味わうだけでなく、
家族の無病息災や幸せを願う意味も込められています。

『SIMPLE+』では、
これからも大切にしていきたい
和の心を尊ぶ年中行事と福を呼ぶ行事食を
毎月ご紹介していきます。

今月の行事食は「冬至」と「ゆず」です。

 
 
 
 

冬至とは

今年の冬至は12月21日です。一年で最も昼が短く、夜が長い日。冬至は「一陽来復(いちようらいふく)」とも呼ばれ、悪いことが続いたあとようやく物事がよい方に向かう日として、現在でも国内外で冬至祭りが行われます。なかには、冬至から節分(旧暦のお正月)に金運や商売繁盛にご利益がある「一陽来復御守り」を頒布する神社もあります。

 

ゆず

冬至といえば「柚子湯」。柚子湯には、香りや薬効でからだを清めて禊(みそぎ)をする意味があるそうです。ゆずは実(果汁)よりも皮の栄養価が高く、皮のビタミンCは果汁の約4倍と言われています。実と皮の間の白い部分に苦みがあるため、その部分を取り除いて、果汁はドレッシングや和え物に、皮はジャムや薬味としてまるごと使うのがおすすめです。

 
 
 
 
今月の「お肌に効く」RECIPE
 
 
 

簡単でおしゃれ感のある美肌レシピ

 

ゆず味噌チーズ

 

ゆずに含まれるビタミンCと、
クリームチーズのビタミンA・E・B2で
疲労回復や美肌効果が期待できます。
市販のゆず茶で作る、簡単美肌レシピです。

 
ゆず味噌チーズ
 
 
 

[材料] - 4個分 -

クリームチーズ・・・・・50g(個包装のものなら3個)
ゆず茶・・・・・15g
西京味噌・・・・・10g
クラッカー・・・・・4枚

 

[作り方]

1.やわらかくしたクリームチーズに柚子茶を混ぜ、柚子茶クリームを作る。
2.1の1/4量に西京味噌を混ぜ、クラッカーにぬる。
3.2の上に残りの柚子茶クリームを等分ぬり、分量外の柚子茶を少々のせる。

 

* 西京味噌を使わなくてもできますが、西京味噌の優しい塩味、コクがアクセントになり、柚子の風味を引き立てます。

 

* クリームチーズは個包装のものを使用すると、無駄なく使えます。 

 
 
 
 
料理家プロフィール
 

料理教室サロン ド ルージュ主宰
かわごえ 直子

 

栄養士、日本ソムリエ協会認定ソムリエ、利き酒師、食品衛生責任者。企業のメニュー開発や商品監修、外部講師、講演会、TVやラジオ出演、コラム、出版等、その活動は多岐にわたる。

 
 
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