BEAUTY SKIN CARE COLUMN 美容家のスキンケアコラム

美容ジャーナリスト 倉田真由美さん 編

Vol.2

10年後の印象に違いがでる!
頭皮ケアは“若々しさの
積み立て貯金”です

髪の印象が、その人の印象を決めている!?

久しぶりに会った友人の印象が、ずいぶん変わって見えてはっとしたーー。そんな経験、ありませんか? 疲れて見える。寂しそうになる。といった印象は、残念ながら年齢とともに増えてきます。私自身も「最近、お仕事が忙しいの?」と心配されたことがあります。肌のくすみや目の下のクマ。そして、髪質の変化が、そういったネガティブな印象を与えてしまっていたようです。とりわけ髪は、顔以上に大きな面積を占めているため、その状態が、年齢感や人柄の印象に大きく影響します。誰かのことを正面からじろじろ見てしまうと失礼になるので、横から、あるいは後ろから見ることも多く、そんなときに髪は、自分が思っている以上に、人目に触れていることも忘れてはなりません。

ここ最近、シャンプーだけではなく、頭皮ケアに気を遣う女性が、年齢を問わず増えてきたのは、ヘアスタイルやカラーリング以前に、髪の量感やハリ、ツヤが大切であるという認識がポピュラーになってきたから。髪の印象は、とても重要です。

女優さん譲りの髪と頭皮のお手入れ法

ある女優さんを取材したときのこと。頭皮エッセンスをつけてマッサージすることと、ゴマや海草類などの黒い食材を毎日食べているせいか、還暦を過ぎても白髪がない、と話されていました。その当時、私はまだ30代でしたが、早速、彼女の習慣を真似るようになりました。私のモットーは、キレイな人がやっていて、自分にも実現可能なことだったら、すぐに取り入れる、ということ(笑)。そしてあれから20年経った今、白髪はちらほらでてきましたが、同年代の友人と比べると、その量も少なく、ハリやツヤなど質感の変化も少ないというのが事実。頭皮ケアは、やるとやらないとでは違う、と改めて実感しています。

昔からいわれていることですが、“頭皮は髪の畑”です。土(頭皮)がよくなければ、野菜(髪)もきちんと育ちません。それに、頭皮も肌の一部。顔には化粧水や乳液をつけるのに、頭皮には何もつけなくていいのでしょうか? 頭皮ケアは、頭皮のスキンケアであるとともに、若々しい髪を育むヘアケアの一環。髪質の変化が気になり始めた人はもちろん、まだ気になっていない人も、歯磨きや入浴と同じように毎日の習慣にするのが得策です。

頭皮ケアは、髪のため、だけではありません

つい忘れがちなのですが、頭皮と顔の肌は、地続きです。そして、顔のたるみは、頭皮から始まっているというのが、近ごろの定説。頭皮がたるんでズルッと下に落ちると、額に横ジワができたり、頬が弛んでホウレイ線や二重あごになる、という図式。また、生え際や耳の上から白髪や髪のうねりがでてくるという人も多いと思いますが、これも頭皮が下に落ちたことで、その部分の毛穴が押しつぶされたことが影響しているといわれています。

また、疲れやストレス、冷え、スマホなどによる眼精疲労が、頭皮を固くこわばらせているという懸念の声も。頭皮にエッセンスをつけて揉みほぐし、しなやかな状態に保つことは、髪だけではなく顔や全身にもいい影響を及ぼすはず! 私はいつも生え際から頭頂部に向け、頭皮を押し戻すようにすーっと引き上げています。すると気分もすっきり! 今から始める頭皮ケアは、5年後、10年後の自分に対する“若々しさの積立貯金”のようなものだと思っています。

PROFILE

美容ジャーナリスト 倉田真由美さん

30年以上のキャリアを持つ美容ジャーナリストの草分け的存在。
女性誌の美容ページや新聞、PR誌などで執筆する他、
美容をテーマにしたトークショーを行うなど、幅広い分野で活躍中。