BEAUTY SKIN CARE COLUMN 美容家のスキンケアコラム

美容エディター 大塚真里さん 編

Vol.1

肌の乾燥が気になるなら、
クレンジングや洗顔を見直して

塗っても塗っても、肌が乾燥する!?

雑誌でスキンケアの記事を作っていると、毎年冬場は「乾燥肌のケア」を題材にした特集が増えます。乳液やクリームを使った丁寧な保湿ケアをご紹介しているものの、実際、仕事や取材で出会う女性たちは口々に「いろいろつけているけれど、それでもカサカサするの」とおっしゃいます。これはどうしたことでしょう。

今の時代、化粧品はどれに触れても感心するほどいいものばかりで、おそらく、お使いになっている保湿アイテムのせいではないと思います。考えられる原因はふたつ。まずは、使う量が少ないこと。乳液1本、クリーム1個が半年もってしまうという方は、つける量が足りていないかもしれません。

表示されている“適量”をしっかり使って

ベタつくのが苦手だったり、夜は枕につくのが気になるからと、“ベタつかない量”を基準にお手入れをしていると、冬場はうるおいが不充分になりがちです。説明書に書いてある“適量”を、一度しっかり守って使ってみましょう。最初は慣れなくてベタつくように感じても、“うるおいを守ってくれるヴェール”と捉えれば、頼もしく思えてきませんか? 何より、適量をしっかりつけることで、日中のうるおいのもちが違ってくるはずです。

以前、取材をした皮膚科医の先生が「表示されている適量は、必要最低限の量です」とおっしゃっていて、なるほどと納得したことがありました。適量を使い、冬場それでも乾燥してしまうなら、少し量を増やしてみるのもいいと思います。

朝のぬるま湯洗顔が乾燥の原因に

もうひとつの可能性は、間違った洗顔です。肌を乾燥させないために、朝は洗顔料を使わずにぬるま湯ですすぐだけ、という方が意外と多いようです。確かに、洗顔料を省くと皮脂が残るのでそのときは“肌に優しいことをした”気分になるかもしれません。でも、分泌した皮脂は放っておくと酸化して肌に負担をかけることがわかっています。また、洗顔料を使わないと不要になった古い角質が落ちずにとどまってしまうので、肌の代謝が滞り、結果的にはより乾燥やくすみを招くことに。

超乾燥肌で皮脂が出ないという人を除いて、冬もきちんと洗顔料を使って洗いましょう。肌は乾燥すると古い角質がたまりやすくなるので、酵素洗顔料を使うのもおすすめです。

PROFILE

美容エディター 大塚真里さん

ニューヨーク出身の東京育ち。青山学院文学部卒。出版社のオレンジページに編集者として勤務後、化粧品ブランドの広告制作を経てフリーエディターに。
女性誌の美容ページ他、書籍のディレクション、広告制作を手がける。
著書は『キッチンには3本のオイルがあればいい』(文藝春秋)